12世紀ルネサンス
Keywords: 12世紀ルネサンス, アベラール, アーサー王物語, イスラム, イタリア, ゴシック建築, スコラ学, トマス・アクィナス, トリスタンとイゾルデ
12世紀ルネサンス(じゅうにせいき―、Renaissance of 12th Century)とは、ヨーロッパ中世の12世紀にも、古典文化の復興と、文化の高揚が見られるとして、使われる言葉である。
ルネサンスといえば、13世紀以降イタリアで始まったとされ、それ以前の中世は暗黒時代とみなされてきた。こうした中世とルネサンスの間に断絶があるとする従来の中世観・ルネサンス観に対して、中世と近世近代の連続性を強調し、従来のルネサンス観を相対化するとともに中世の再評価を図ろうとするものである。
アメリカの歴史家チャールズ・ホーマー・ハスキンズ(Charles Homer Haskins 1870-1937)が『12世紀ルネサンス』(The Renaissance of the twelfth century,1927年)の中で提唱し、現在では様々な面から12世紀の文化が再評価されている。古典の文化がイスラム・ビザンツの文化を経由してヨーロッパに伝えられ、大きな刺激を与えた。
| 目次 |
12世紀ルネサンスの諸相
イスラム・ビザンツの影響
学問の隆盛
- アベラール(1072年-1142年)の弁証論(唯名論)がスコラ学の基礎を作り、のちトマス・アクィナス(1224頃-1274年)により大成される。
- 大学が各地に作られた(11世紀末のボローニャ大学、12世紀のパリ大学、オックスフォード大学)。
- シャルトル大聖堂の附属学校では古代の自由学芸(リベラル・アーツ artes liberale 文法、論理学、修辞学、算術、幾何、天文、音楽の7科目)を基盤に、プラトンの思想と聖書の思想を統合しようとした(「シャルトル学派」といわれる)。
ロマネスク美術からゴシック美術へ
文学など
- イギリスでは1136頃の「ブリテン王列伝」で「アーサー王物語」がまとめられる。
- フランスでは1100年頃「ローランの歌」、また「トリスタンとイゾルデ」の物語がまとめられる。
- 教会音楽の発展が見られ、12-13世紀にかけてポリフォニーが発達する。
関連項目
邦訳
- 「十二世紀ルネサンス」(新装版、みすず書房、1997年)
