関数 (数学)
Keywords: 関数 (数学), 1950年代, 一次関数, 二次関数, 作用素, 全単射, 全射, 写像, 単射
関数(かんすう、function)とは、ある変数に依存して決まる値あるいは第二の変数のことである。現代的には、数の集合に値をとる写像の一種であると理解される。
関数はもともと函数と書く。これは英語 function の中国における音訳である函数(ファンスー)を輸入したものであるが、「函」が常用漢字表に含められなかったことから1950年代以降、同音の「関」へと書き換えがすすめられた。また、「函」は「はこ(箱)」の意味を持ち、function がブラックボックスの意味合いを含むことから、「函数」は音訳であるとともに意訳でもある。
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素朴な定義
二つの変数 x と y があり、入力 x に対して、出力 y の値を決定する規則が与えられているとする。すなわち、x に値を代入するごとに y の値が確定するということである。このとき、y は x の関数であるという。対応規則を明示して
- y = f(x)
のようにあらわす。つまり、x の関数 y を f(x) と書いて、x = a を代入したときに決まる関数の値を f(a) と表すのである。
y が x の関数であるとき、変数 y は変数 x に従属するといい、x を独立変数、y を従属変数と言い表す。独立変数がとりうる値の全体(変域)を、この関数の定義域といい、独立変数が定義域のあらゆる値をとるときに、従属変数がとりうる値(変域)を、この関数の値域という。
現代的解釈
集合論的立場に立つ現代数学では、関数を上で言うところの対応規則 f のことであると解釈する。これは、関数を数の集合(特に実数全体の集合 R)からそれ自身への写像であると捉えるということである。よって、写像に用いる言葉をそのまま流用することがある:
などを挙げることができるだろう。一方で、関数は一般の写像とは異なる性質も持つ。たとえば、像による演算が定義できることである:
- (f + g)(x) := f(x) + g(x), (f - g)(x) := f(x) - g(x),
- (fg)(x) := f(x)g(x), (f / g)(x) := f(x) / g(x)
などが挙げられよう。
関数の例
- 一次関数:f(x) = ax + b (a, b は定数)
- b = 0 のとき線型写像、a = 1 かつ b = 0 のとき恒等関数(恒等写像、identity)。
- 二次関数:f(x) = ax2 + bx + c (a, b, c は定数)。
- 定義関数(特性関数、指示関数、characterestic function):
多変数関数
複数の変数によって値が決定される関数を多変数関数という。これは複数の数の集合たちの直積集合から数の集合への写像であると解釈される。ベクトルを変数とする関数と解釈することもある。(stub)
多価関数
一つの入力に複数の出力を返す関数を多価関数という。常に n 個の出力を得る関数は n 価であるといい、その n を多価関数の価数と呼ぶ。
解析的な関数などでは複数の入力が同じ値で重なっていると解釈される。これは、多価関数の定義域をもっと広い定義域に読み替えることにより一価の関数であると見なすということである。たとえば、複素変数の対数関数 ln は素朴には無限多価関数であるが、これを ln のリーマン面上の一価関数と見なす。(stub)
あるいは、ベクトルに値をとる写像と解して、ベクトル値関数という概念も考えられる。
一般化
汎関数
ベクトル空間から係数体への写像。有限次元ベクトル空間は係数体の有限個の直積と同型であるから、そこからの汎関数は多変数関数と同一視できる。よって、一般には無限変数の関数の一種。特にある集合上の関数の作るベクトル空間からの(線型)関数を指すのが普通である。(stub)
超関数
シュワルツの超関数(分布、distribution)の理論は、汎関数の一種として超関数を捉える。通常の関数に測度を与えて積分作用素として見ると、通常の関数はこの意味での超関数になる。他にも佐藤の超関数 (hyperfunction) など、解析的な構造を入れて考えるのが普通。(stub)
関連項目
- 畳み込み
