朝鮮総督府
Keywords: 朝鮮総督府, 1910年, 1919年, 1937年, 1945年, 1948年, 1997年, ソウル特別市, ソビエト連邦, ハルビン
朝鮮総督府(ちょうせんそうとくふ)とは、1910年(明治43)、日韓併合条約に基づき、朝鮮半島を統治するために日本が京城(現在のソウル特別市)の景福宮の敷地内に設置した官庁のこと。初代総督は寺内正毅。前身は韓国統監府。
朝鮮総督は天皇に直隷し、朝鮮における軍事権、立法権、行政権、司法権を掌握し、絶対的な権限を行使した。歴代総督はすべて陸海軍大将であった。朝鮮総督府には政務総監、総督官房と五部(総務、内務、度支、農商工、司法)が設置されたほか、中枢院、警務総監部、裁判所や鉄道局(朝鮮総督府鉄道)などが付属していた。
寺内正毅は併合直前の1910年7月に明石元二郎憲兵隊司令官に警務総長を兼務させることによって憲兵と普通警察を一体化した。これが武断政治の要諦であった。警察は本来の治安維持業務のほか、犯罪即決処分、戸籍事務、農作物の作付強制なども兼務し、民衆の生活を掌握した。
1919年の三・一独立運動後、日本国内における大正デモクラシーの影響もあって武断政治は融和的な文化政治に転換するが、1937年に日中戦争が勃発すると朝鮮でも戦時体制下で皇民化政策が推進される。
1945年太平洋戦争における日本の敗戦に伴い連合軍の指示により業務を停止。
1948年8月大韓民国政府の樹立にともない旧総督府の建物は政府庁舎となり、中央庁と呼ばれたが、その後韓国の国立中央博物館として利用された。重厚な石造りの歴史的建造物であるが、景福宮(日本でいうところの皇居)の敷地内にあったため保存か解体か論議されたが、国民感情から1997年に尖塔部分のみを保存し庁舎は全て解体された。跡地は取り壊された宮殿の一部を復元するための工事が進められている。
| 目次 |
朝鮮総督府の組織
- 総督官房
- 総務部 - 人事局、外事局、会計局
- 内務部 - 地方局、学務局
- 度支部 - 司税局、司計局
- 農商工部 - 殖産局、商工局
- 司法部
朝鮮総督府の職制
- 総督 - 陸海軍大将を以て充てる、親任官。
- 政務総監 - 親任官。
- 長官 - 各部の長。勅任官。
- 局長 - 各局の長。勅任官。
- 参事官 - 奏任官。2名の内1名を勅任官にできる。
- 秘書官 - 奏任官。2名。
- 書記官 - 奏任官。19名。
- 事務官 - 奏任官。19名。
- 技師 - 奏任官。30名の内2名を勅任官にできる。
- 通訳官 - 奏任官。6名。
- 技手 - 判任官。337名。
- 通訳生
- 総督府附武官 - 陸海軍少将または佐官を以て充てる。参謀。
- 専属副官 - 陸海軍佐尉官を以て充てる。
年表
- 1905年 5月28日 京釜鉄道開通式
- 1905年11月17日 第2次日韓協約(乙巳保護条約)締結
- 1906年 2月 1日 韓国統監府設置
- 1907年 6月25日 ハーグ密使事件
- 1907年 7月20日 高宗退位、純宗即位
- 1907年 8月 1日 韓国軍解散
- 1908年12月18日 東洋拓殖会社設立
- 1909年 7月 6日 日本、韓国併合方針を閣議決定
- 1909年10月26日 ハルビン伊藤博文暗殺事件
- 1910年 3月14日 土地調査事業開始
- 1910年 6月30日 憲兵警察制度発足
- 1910年 8月22日 日韓併合条約調印
- 1910年 8月29日 朝鮮総督府設置
- 1912年 1月 1日 標準時を日本標準時に改正
- 1914年 3月 1日 地方行政区画改正(府・郡・面制)
- 1919年 1月21日 高宗死去
- 1919年 3月 1日 三・一独立運動始まる
- 1919年 8月12日 斎藤実、第3代総督に就任
- 1919年 8月20日 憲兵警察制度廃止
- 1919年10月 5日 金性洙、京城紡織株式会社設立
- 1920年 3月 5日 朝鮮日報創刊
- 1920年 4月 1日 東亜日報創刊
- 1920年12月27日 総督府、産米増産計画立案
- 1926年 4月 1日 京城帝国大学開設
- 1927年 2月16日 京城放送局、ラジオ放送開始
- 1927年 5月 2日 朝鮮窒素株式会社設立
- 1929年11月 3日 光州学生運動(~30年3月)
- 1930年 5月30日 間島5・30事件
- 1931年 7月 2日 万宝山事件
- 1931年 9月18日 満州事変勃発
- 1931年 1月 8日 愛国団員・李奉昌、東京で天皇暗殺未遂事件
- 1931年 4月29日 愛国団員・尹奉吉、上海爆弾テロ事件
- 1936年 8月 9日 孫基禎、ベルリンオリンピックマラソンで優勝
- 1937年 6月 1日 金日成、普天堡襲撃事件
- 1937年 7月 7日 日中戦争勃発
- 1938年 2月26日 陸軍特別志願令公布
- 1938年 3月 4日 朝鮮教育令改正、朝鮮語の授業必須からはずす
- 1940年 2月11日 創氏改名実施
- 1941年 3月31日 国民学校規定改正、朝鮮語の授業廃止
- 1941年12月 8日 太平洋戦争勃発
- 1942年10月 1日 朝鮮語学会事件
- 1944年 4月 1日 第1回徴兵検査開始
- 1944年 8月23日 女子挺身隊勤労令公布
- 1945年 8月 9日 ソ連対日参戦、豆満江越える
- 1945年 8月15日 日本、無条件降伏。建国準備委員会結成
- 1945年 8月21日 ソ連軍平壌進駐
- 1945年 8月25日 米軍、仁川上陸
- 1945年 9月 7日 米極東軍司令部、朝鮮における軍政を宣言(即時独立否認)
- 1945年 9月 9日 総督府、降伏文書に調印
