ハーブ
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ハーブ (herb) は、元来ラテン語で草本性の植物、つまり草を意味し、特にヨーロッパで薬用やスパイスなどとして有用な草を呼ぶ。従って、有用植物ではあっても木本植物の場合はハーブではないし、薬用とされるハーブの場合には毒性が強く用法を誤ると深刻な中毒症状を引き起こすものもあるので注意が必要である。
ハーブはまた食材として味付けにも使われたり、お茶(ハーブティ)として使われたりする。現在はヨーロッパとは関係のない薬用や調味用に小量使われる草もハーブと呼ばれている。
歴史的に古く、ヨーロッパではキリスト教以前から使われていた。ハーブなどの知識に詳しかったりハーブを魔よけ等に使う知識を持った人々は、中世ヨーロッパの魔女狩りなどで弾圧された。ヨーロッパのキリスト教以前の宗教との繋がりが深いと思われる。
ハーブの知識は、ローマから距離的に離れなおかつローマ教会(カトリック)の影響の少ないイギリスに残った。現在もイギリスではハーブガーデンを始めとしたハーブの知識が多く、イギリスから現在のヨーロッパやアメリカに知識が輸出されている。
また、ヨーロッパのハーブの知識は、アメリカ移民の手で原アメリカ人にも伝えられ、原アメリカ人が使うハーブに、ヨーロッパを原産とするセージが含まれていたりする。
ヨーロッパ中世を襲ったペスト(黒死病)の蔓延を救ったのも、ハーブの知識とされ、例えば、セージやマジョラム、ローズマリーなどを酢に漬けておいたものを飲んだり、身体につけるとペストの感染を防ぐとされた。現在になってからの研究によるとこれらのハーブは抗酸化性が強く、免疫力を高めることが分かっている。
セージは、Sage と英語で書かれるが、これは賢者の意味もある。賢者が人々に伝えた植物がセージという訳である。また、英語の魔女(魔法使い)を意味する witch は、そもそも賢い女性の意味で使われていた。
このことから、キリスト教ではない宗教性と繋がりのある人々がハーブの知識などにより人々を救い、注目された反動として、キリスト教会が後になってこれらの知恵者を弾圧したのが魔女狩りの本当の理由だと言う説もある。
参照:ハーブの一覧
関連
- 植物
- 薬用植物
- ギリシャ医学 - ヨーロッパおよびイスラーム圏の伝統医学。本来の西洋ハーブはこのギリシャ医学の理論に基づいて診断・処方される。
- アーユルベーダ - インドの医学、起源前5000年から起源前10000年程以前からのハーブや医療の知恵の結集で、現在もインドだけではなく、世界各地で西洋医学とならんで使われている。
- 漢方、漢方薬 - 中国を起源とする、古代からのハーブや医療の知識の結集。現在も中国、韓国、日本を始めとするアジアの国々や、世界各地で使われている。
