トヨタ・クラウン
Keywords: トヨタ・クラウン, 10月14日, 1953年, 1955年, 1957年, 1958年, 1960年, 1962年, 1964年
thumb|300px|right|12代目クラウン(ゼロ・クラウン) クラウン(CROWN) は、トヨタ自動車が生産する大型の高級乗用車で、日本を代表する車種である。また、日産のセドリック・グロリアは長年の最大のライバルであった。(※2004年10月14日より日産・フーガがデビューした)また、本田技研工業(ホンダ)レジェンドは駆動方式が異なるがライバルとなっている。
概要
昭和30年の発売以来、幾度となくモデルチェンジを繰り返し、現在のモデルは12代目となる。公用車や企業の社長車、タクシー、ハイヤー、指定(公認)自動車教習所の教習車などにも多く使われている。名前は「王冠」の意味であり、初代から現行型までフロントグリルのエンブレムにも使用されている。
車体形状はセダン、ステーションワゴンがあり、セダンが主流である。 従来の主流モデルは、ボディスタイルを優先してドアの窓枠を省略したピラード4ドアハードトップタイプのセダンであったが、先代の170系から、乗降性や静粛性の改善のため窓枠を持つ一般的なセダンとなった。ステーションワゴンはクラウン・エステートとして170系が継続生産されている。 セダンには、車体を5ナンバーサイズ及び中型タクシーの枠内に納め、耐久性やランニングコストを重視したクラウンコンフォート、さらにこれをベースに装備及び内外装を充実化したクラウンセダンというモデルがある。前者はタクシーなどの営業車専用モデル、後者は一般ユーザー向けモデルとしても市販されているものの、主に公用車や個人タクシー向けである。
かつて「いつかはクラウン」のキャッチコピーに代表されるように高級車としての認識を持たせることに成功したが、一方、信頼性や耐久性の高さから、タクシー・ハイヤー、教習車、パトカー等の業務用車両や社用車として使われることが多いため、「クラウン」というモデルそのものに高級感を感じない、または、ぎらぎらした外装に嫌悪感を感じるという意見もあり、従来からのロイヤルシリーズに加えて、最近のモデルでは170系から設定された、よりスポーティ要素の強いアスリートシリーズを主力とし、個人ユーザー、特に若年層への浸透をはかろうとしている。
歴史
初代(RS型~S30系:1955年~1962年)
1955年1月に登場。他メーカーが海外メーカーとの提携により乗用車作りの手法を模索する中、トヨタは純国産で高級乗用車を作り上げた。観音開きのサイドドアが外観上の最大の特徴である。エンジンは1953年に先行登場したトヨペット・スーパーから流用されたR型1500cc,48psである。またフロントサスペンションは国産初の前輪独立懸架方式である。1958年のマイナーチェンジでは、オーバードライブが採用され、1960年のマイナーチェンジでは小型車規格の拡大に伴い、3R型1900ccエンジンを搭載したモデルが登場している。また、同時に国産乗用車初のAT車「トヨグライド」。1957年より対米輸出もされたが、評判は芳しくなく、数年で中止された。
2代目(S40系:1962年~1967年)
1962年9月に登場。新しい小型車規格に合わせ、先代より長く幅広いボディが与えられた。バリエーションはこれまでのセダンに加え、カスタムと呼ばれるワゴンが加わった。また、商用モデルのバン、ピックアップ、ダブルピックにはマスターラインの名が与えられている。エンジンは初期モデルでは3R型1900ccを引き継いだが、1965年のマイナーチェンジで新開発のM型,2000cc6気筒エンジンが追加された。この6気筒モデルにはデラックス、カスタムのほかに、ツインキャブ、フロアシフト、タコメーター等を装備したスポーティーグレードのSも用意された。また1964年にはこのモデルの全幅を大幅に広げ、V型8気筒、2600ccエンジンを搭載したクラウン・エイト(VG10型)も登場している。これは、後にセンチュリーへと発展した。
なお、このモデルは韓国の新進自動車(現:GM大宇)でもKD生産された。
3代目(S50系:1967年~1971年)
1967年9月に登場、「白いクラウン」のキャッチコピーが話題となり、ハイオーナーカーとしてヒットしたモデルである。 広告では「白いクラウンは幸せなハイライフの象徴、しかもお求めやすい価格です。」「白いクラウンは『男ざかり』にふさわしい車です。」と謳われた。 ボディバリエーションは先代と変わらないが、この代から商用車系(バン、ピックアップ)にもクラウンの名が与えられるようになった。また、ワゴンにはサードシートが設けられ7/8人乗りとなった。メカニズム的には、その後長く用いられるペリメーターフレームが初めて採用された。エンジンはM型系を先代より引き継ぐほか、廉価グレードの4気筒エンジンが2000ccの5R型に改められている。翌1968年には2ドアハードトップが追加された。
4代目(S60、70系:1971年~1974年)
1971年2月に登場。キャッチコピーは「エレガンツ・クラウン」。スピンドル・シェイプと呼ばれる丸みを帯びたスタイルが特徴であったが、このスタイリングがユーザー層に敬遠され、同時期にモデルチェンジして姉妹車となったセドリック/グロリアの後塵を拝した。ボディバリエーションはピックアップ系が廃止され、4ドアセダン、2ドアハードトップ、ワゴン/バンの3本立てとなっている。なお、この代から正式車名が「トヨペット・クラウン」から「トヨタ・クラウン」に改められている。1971年4月には、2600ccエンジンを搭載したモデルが登場し、高級車化に拍車がかかった。1973年2月にはマイナーチェンジを行い、前後のデザインを改めたが、人気の回復には至らなかった。 通称、「クジラ・クラウン」 モデル後期にはCMにTVコマーシャルに俳優 故・山村聡氏と吉永小百合氏が起用され、6代目最終モデルまで出演していた。 また山村聡氏は3代目クラウンのCMにも出演していた。
5代目(S80~100系:1974年~1979年)
1974年10月に登場。キャッチコピーは「美しい日本のクラウン」。先代の反省からか、一転して重厚感を強調したスタイリングに改められた。ボディバリエーションはこれまでの4ドアセダン、2ドアハードトップ、ワゴン/バンに加えて、4ドアピラードハードトップが加わった。また、今まではスーパーサルーン(Super Saloon)のみだったが、最上級グレードには初めてロイヤルサルーン(ROYAL SALOON)のグレード名が与えられた。5代目は同時期の国産他車種の例に漏れず、年々厳しくなる排ガス規制に翻弄されたモデルである。
6代目(S110系:1979年~1983年)
1979年10月に登場、スタイルはキープコンセプトであるが、より直線的なイメージとなった。エンジンは上級グレードが2600ccから2800ccの5M-EU型に変更されている。排ガス対策がひと段落したからか、パワーアップに力が注がれ、1980年にはSOHCターボ車(M-TEU型エンジン)が追加され、翌1981年のマイナーチェンジでは先にソアラに採用された2800ccDOHCエンジン(5M-GEU)搭載車が追加され、あわせて2000ccのベーシックエンジンも長年使われたM-EU型から1G-EU型に変更された。 このモデルの後期型の4ドアハードトップは、一部では「鬼クラ」とも呼ばれ、暴走族にも初代ソアラ、クレスタ 同様に好かれた。 この6代目にはクラウン史上最後の2ドアハードトップが存在した。
7代目(S120系:1983年~1987年)
1983年9月に登場。クリスタル・ピラーと呼ばれるCピラー周りの樹脂処理がスタイリングの特徴である。ボディバリエーションは2ドアハードトップが廃止され、4ドアセダン、4ドアハードトップ、ワゴン/バンの3本立てとなっている。エンジンは上から5M-GE 2800DOHC 1G-GE 2000DOHC M-TE 2000SOHCターボ M-E 2000SOHC 2L-TE 2400SOHCターボディーゼル 2L 2400SOHCディーゼル。サスペンションもDOHCエンジン車にはクラウン初の後輪独立懸架が与えられた。また、「いつかはクラウン」のキャッチコピーもこのときに生まれている。翌1984年には上級グレードのエンジンが2800ccから3000ccの6M-GEU型に変更され、ディーゼルには2L-THEが追加された。その翌年の1985年のマイナーチェンジでは2000ccDOHCエンジン+スーパーチャージャーの1G-GZE型エンジン搭載車が加わり、引き換えにSOHCターボのM-TE型搭載車が廃止された。
8代目(S130系:1987年~1991年)
1987年9月に登場。、4ドアセダン、4ドアハードトップ、ワゴン/バンの3本立ては変わらないが、4ドアハードトップには3ナンバー専用ボディが追加されている。エンジンは上から7M-GE 3000DOHC 1G-GZE 2000DOHCスーパーチャージャー、1G-E 2000DOHC 2L-THE 2400SOHCターボディーゼル高出力仕様 2L-TE 2400SOHCターボディーゼル、2L 2400SOHCディーゼル。翌1988年に2000ccのベーシックエンジンがハイメカツインカムの1G-FE型へ変更された。1989年のマイナーチェンジではセルシオに先行してV8、4000ccエンジンの1UZ-FEが搭載され、後のマジェスタの源流となる。翌1990年には1JZ-GE型エンジン搭載の2500ccモデルも追加され、次世代への準備が整えられていった。グレードは ロイヤルサルーンG ロイヤルサルーン スーパーサルーンエクストラが基本でハードトップにはアスリートL スーパーセレクト スーパーエディション セダンにはスーパーサルーン スーパーデラックス デラックス スタンダードが加わる。ワゴンはロイヤルサルーン スーパーサルーンエクストラ、スーパーデラックス。バンはスーパーデラックス デラックス スタンダードである。時はバブル全盛期であり、月間販売台数で一時カローラを上回ったこともあった。
9代目(S140系:1991年~1995年)
ボディはすべて3ナンバーとなり、1JZ-GE型、2500ccが主体となり、2JZ-GE型、3000ccもラインアップされた。また、マイナーチェンジで2000ccも追加された。 4ドアハードトップは前期型のリアスタイルが「クラウンらしくない」という批判が殺到した為、1993年のマイナーチェンジでリアスタイルをクラウンらしく大幅に変更した。 上級モデルとして「クラウンマジェスタ(CROWN MAJESTA)」が発売され、セルシオに搭載されているV型8気筒、4000ccのエンジンを積むモデルもあり、全体的に高級志向になっている。このクラウンマジェスタはクラウン史上初のモノコックボディを採用した。また、ロイヤルシリーズには5速ATが与えられるなど、スポーツ性を高めたロイヤルツーリングが加わっている。セダン、ワゴン/バンについては、先代の130系が大幅なマイナーチェンジを受けて継続生産された。
10代目(S150系:1995年~1999年)
この代の最大の特徴は、ロイヤルシリーズにもフルモノコックボディーが採用されたことである。これにより、先代モデルと比較して100kg以上の軽量化に成功した。 このS150系モデルの後期型より、衝突安全ボディGOA採用、SRSサイドエアバッグ採用、VSC(横滑り防止装置)の装備拡大等、安全面で大きく進歩した。また7インチワイド画面のマルチビジョン、ディスチャージHIDライト(ロイヤルツーリング)、マルチリフレクタ反射ライト等、現在に通じる装備が用意される事となった。 保守的な角張ったスタイリングのロイヤル系は、歴代クラウンの中でも人気が高い。一方マジェスタは個性的なデザインで、その後のクラウンに新たなデザイン性を追求させる契機となった。 ハードトップ(個人向け、その他)、セダン(法人・公用車、キャブ仕様、その他)のフルラインナップ化(スタンダード-ロイヤルサルーンG)はこのモデル以来、行われていない。
11代目(S170系:1999年~2003年)
安全性を強化するため、ハードトップから柱付きのセダンに変更。また、従来からの「ロイヤルサルーン」とは別にスポーツグレードの「アスリート」が新たにシリーズとして加わり、数年振りにターボ搭載車も加わった。この代からトヨタ自動車独自のマイルドハイブリッドシステム<THS-M>を搭載するグレードが用意され、国土交通省低排出ガス車認定制度で50%低減レベル、八都県市指定低公害車認定で優-低公害車☆☆ を獲得している。 尚、この代にはヤマハの手によりアスリートVXと言うスープラの足回りを移植し300psにパワーアップしたエンジンを持つモデルが限定で登場している。
このモデルから、プラットフォームがX110系マークIIと共用化され、ホイールベースはマークIIと同じく2780 mmとなった。
12代目(S180系:2003年~)
エンジンはこれまで直列6気筒だったが今回の12代目からV型6気筒に切り替えられ、キャッチコピーを「ZERO CROWN(ゼロ・クラウン)」としている。若年層も販売の対象とするため、従来の「ロイヤルサルーン」シリーズに替わって、「アスリート」シリーズをメインにしてスポーティーイメージを強化。変速機は2500ccが5AT、3000ccがセルシオに搭載されているシーケンシャルシフト付の6ATが搭載された。ライバルである日産フーガとホンダレジェンドは3500ccとなっているが、クラウンは3000ccのままである。 2004年7月には、上級モデルのクラウンマジェスタがモデルチェンジして、エンジンはセルシオと同じく4300ccのV型8気筒に一本化され、車体にクラウンのロゴマークは入っていない。これは2005年にセルシオがレクサスブランドに移行するにあたり、マジェスタがトヨタブランドのフラッグシップになるため、それを強く象徴させるためにトヨタエンブレムにしたとされている。 このモデルでは、いっそうプラットフォームの共用化が進み、X110系マークIIの後継モデルとされるマークXとGRS180クラウン、UZS186マジェスタまでホイールベースはまったく変わらず2850 mmとなっている。 車体サイズや搭載エンジンが違う車両に同一プラットフォームを採用するのは珍しくはないが、ホイールベースを変えずに使うという点では他社では例がなく、トヨタの低コスト戦略が伺える。
2005年から中華人民共和国で現地生産が行われている。
エンジン種類
- 3GR-FSE
- V6DOHC 24バルブ D-4 2994cc 188kw(256ps)/6200rpm・314Nm(32.0kgm)/3600rpm
- 4GR-FSE
- V6DOHC 24バルブ D-4 2499cc 158kw(215ps)/6400rpm・260Nm(26.5kgm)/3800rpm
車名の由来
- CROWN 英語で「王冠」を意味する。
- CROWN MAJESTA (MAJESTA)英語で「威厳」(MAJESTIC)からの造語。
クラウンの派生モデル
取り扱いディーラー
トヨタ店(東京地区ではトヨペット店でも取り扱い。大阪地区はトヨペット店のみ。)
